リジェネラティブ・ファーマー
リジェネラティブ農業とは?
不耕起(省耕起)栽培や緑肥、カバークロップなどを用いて自然環境を再生し、生物多様性の保護や次世代に健全な土壌を継いでいくことを目的とした農業です。
土壌の有機物を増やすことでCO2を貯留し、気候変動を抑制する効果も期待されています。

リジェネラティブ農業の具体例として、以下の「健全な土壌6原則」が挙げられます。
(ゲイブ・ブラウン著「土を育てる」より引用)
1.土をかき乱さない
- 土を機械的、科学的、物理的になるべくかき乱さないこと。
- 耕すことで団粒構造は破壊され、水分浸透速度は低下し、有機物の分解が早まる。
- 大量の化学肥料・除草剤をまき続けることでも土壌の構造と生態系の働きが破壊される。
2.土を覆う
- 土を植物で覆うことで雑草を抑え、土の温度を適正に保ち、水の蒸発を減らし、土壌の有機物となり、無数の微生物の住みかとなる。
- 雨水による表土流出が守られる。世界的に問題となっている風食も防げる。
3.多様性を高める
- 輪作作物の種類を増やす、数種類のカバークロップで多様性を高めることで炭素の循環が劇的に改善。(7,8種類になると相乗効果で植物の健康状態も、機能も、収量も向上する)、生態系の機能が強化される。
- 異なる機能群の植物を増やすことが重要。豆科などをバランスよく合わせて、炭素率の高い品目ばかり栽培しない。
4.土の中に「生きた根」を保つ
- 年間を通し、土の中にできるだけ長く「生きた根」を保つことが重要。
- 収穫後に次の作物やカバークロップなどをただちに播くことが養分循環に繋がる。炭素供給を続けてくれる。
- 菌根菌を増やすことになり植物の養分吸収が増える。
5.動物を組み込む
- 家畜が植物を食べて刺激を与えることで、土により多くの炭素が送り込まれる。
- 炭素の循環量が増え、大気中の炭素を大量に地中に固定する。このことで気候変動に対するメリットになる。
6.背景の原則
- 気候や降水量、歴史的背景、土地にあった品目・家畜。
「農林水産省サステナアワード2023受賞」
農林水産省が食や農林水産業に関わるサステナブルな取り組みを表彰するサステナアワード2023でAgVenture Lab賞を受賞しました。
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/240125.html
「ベーカリーが応援する環境再生型農業の取り組み」として、リジェネラティブベーカリーの活動をまとめました。